映画ごった煮ブログ

【雑記】映画界の歴史を見てきた俳優ノーマン・ロイドについて

2021年5月10日、アメリカ人俳優ノーマン・ロイド氏が亡くなったことが報じられました。
御年106歳で、ロサンゼルスの自宅での死というのは、死因こそ明かされていませんが大往生ではないかと思います。
今回、書いていくのはそのノーマン・ロイドという人物について。

ロイドの出生は1914年11月。第一次世界大戦時の生まれというだけでも、驚き。もはや歴史上の人物のような感覚です。
そんな彼が映画界に進出したのは1942年。
かのサスペンスの帝王アルフレッド・ヒッチコック監督作『逃走迷路』に出演しました。
彼はこの作品で、フライというサブキャラクターを演じています。
登場する機会こそ少ないものの、破壊工作(サボタージュ)の罪を着せられたロバート・カミングス演じる主人公バリーが行方を追う、真相を知る人物として大きな役割を担っていました。

ロイドのキャリアでもうひとつ有名なのが、1952年の『ライムライト』
喜劇王チャールズ・チャップリンと親交の熱かったロイドは、彼が監督・主演を務めるに出演をしました。とはいえ、演じたのは端役で、ヒロイン・テリーが披露するバレエの監督ボダリンク役でした。数シーンくらいの役です。

1989年の『いまを生きる』ではピーター・ウィアー監督と、1993年『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』ではマーティン・スコセッシ監督とも仕事を果たしています。(こちらでも脇役ですが…)

他にも、1945年の『The Unseen』ではジョエル・マクリーと、1951年の『M』(フリッツ・ラング監督版『M』のリメイク)ではデヴィッド・ウェインと、1977年『オードリー・ローズ』ではアンソニー・ホプキンスと共に出演をしています。

近年では、2015年(日本公開は2017年)の『エイミー、エイミー、エイミー!こじらせシングルライフの抜け出し方』に100歳という年齢ながらも出演をしました。

俳優業を続けた期間は実に80年近く。そのほとんどが脇役ながらも、積み重ねてきたキャリアはこうして多くの人の心に残ることとなりました。
まさに、映画界を支え続けてきた人物だと言えるでしょう。