映画ごった煮ブログ

【ネタバレあり】「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」を見てきたよという感想やらのお話

死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」を見てきたので今日はその感想をざっと書いていきます。
あれよあれよという間にシリーズ作からスピンオフまで作られていった「死霊館」シリーズ。
なんだか毎年何かしらのシリーズ作を見ている気がしますが、本筋であるウォーレン夫妻の活躍を描いているのは今回で三作目らしい。前作の「エンフィールド事件」が5年前とか嘘だろ……
そんな衝撃を受けつつの鑑賞となりました。

作品の始まりは1981年から。
日本ではスペースシャトルの"コロンビア"が発射されたり、大型ショッピングセンター"ららぽーと"の一号店が千葉県に完成したりで活気に溢れていた時代に、アメリカの片田舎でデイヴィッド少年が悪魔に憑りつかれていました。
「いきなりクライマックスかよ!」と思うほどのゴタゴタがあった末にようやくタイトルバックが。そういや、本筋は「悪魔のせいなら、無罪。」だったなぁ……

そんなわけでメインストーリーは、悪魔払いのプロフェッショナル、ウォーレン夫妻が悪魔の証明をすること。
「裁判モノになるのかな?」と思っていましたけど、上手いことホラーを絡ませてくるんですよね。
特に生かされていたのが、ウォーレン妻・ロレインの特殊能力。追憶によって死体を発見したり、なんなら黒幕の正体まで暴いたりと便利能力すぎます。「FBI超能力捜査官」(日本で一時期やってたテレビ番組)に出演できるレベルです。
あまりにもロレインが強すぎて「これエド必要か?」と思ったりもしましたが、随所で彼女を救っていたり、ワトソンくん的立ち位置で活躍していたからセーフか。

そういえばストーリーも結構、ミステリー染みていました。
悪魔を召喚したのは誰か、少女を殺した友人はどこへ行ったのか、犯人はどこにいるのかetc...
死霊館ってこんな話だったっけ?」と思いましたが、よくよく思い出してみたら一作目、二作目も「なぜこんな現象が起きているんだ?」と、推理パートみたいなのありましたね。
なんで違和感を覚えたのかというと、おそらくスピンオフシリーズの印象の方が濃かったから。
アナベル」シリーズやら、「死霊館のシスター」やら、あの辺のスピンオフ作はミステリー染みた要素とか抜きでただただホラーやってますからね。やはり本編シリーズ5年ぶりは長く開けすぎたんだ……

とはいえ、アナベル人形であったり、ヌンの絵(二作目+「死霊館のシスター」で登場した悪魔)が映ったりしてテンション上がるのはユニバースシステムの利点でもあります。
これからもどんどん、ユニバース作っていって欲しいですね。というか、世の中悪霊溢れすぎじゃない?

けれど「死霊館」シリーズはどれもこれも実話をベースにしております。今作も然り。
アーニー・ジョンソンの事件もWikipedia他、様々なところで事件の概要について書かれています。(日本のページはほとんど映画の概要なので「Arne Cheyenne Johnson」で調べると実際の事件についての概要が出てきます。英語だけど)
まさに事実は小説よりも奇なり。生きていればいろいろなことが起きるものです。
アーニーが最後に「悪魔のせいでも、有罪。」になったの含めてリアル感がありました。まあそりゃ無罪にはならんよね。

欲を言うなら「裁判モノ」としての悪魔の証明も見てみたかったというのが正直な所。意外とそんな人多いんじゃないでしょうか。
そんな時にはエミリー・ローズという映画を見ましょう。きっと満足できるはずです。

さてはて5年ぶりの「死霊館」本編シリーズだったわけですが、概ね満足でした。
ウォーレン夫妻の馴れ初めなんかも描かれていて、より夫妻へ対する親近感も強まった感あります。
実話がベースにも関わらず、ウォーレン夫妻の武勇伝はまだまだあるのだとか。(もともと3作目は別の悪魔をテーマに製作しようとしていた、なんて話も聞きました)
目指せホラー界のアベンジャーズ